【スポーツ腰痛】選手必見!腰痛バイブル

※この記事は約22分で読めます。

スポーツ選手にとって腰痛は「選手生命」に関わるサインです。練習中に腰が痛む」「プレー後に腰が重くなる」 スポーツに打ち込む中で、このような症状を感じたことはありませんか?

多くのアスリートが経験する腰痛ですが、「ただの疲れだろう」「数日休めば治る」と安易に放置するのは非常に危険です。スポーツにおける腰痛は、単なる筋肉痛から、腰椎分離症椎間板ヘルニアといった重篤な障害の前兆である可能性が高いからです。

無理をしてプレーを続ければ、パフォーマンスが低下するだけでなく、最悪の場合、長期離脱や選手生命を縮める結果になりかねません。

この記事では、スポーツ選手特有の腰痛の原因、疾患別の特徴、そして今日からできる予防法とストレッチについて徹底解説します。正しい知識を身につけ、長く競技を楽しめる身体を作っていきましょう。

とても痛そうですね
目次

なぜスポーツ選手は腰痛になりやすいのか?

日常生活で起こる腰痛と、スポーツによる腰痛には決定的な違いがあります。それは、腰にかかる「負荷の強度」と「動作の繰り返し」です。

オーバーユース(使いすぎ)による疲労蓄積

スポーツ動作は、ジャンプ、ダッシュ、急停止、接触など、体重の数倍の負荷が腰にかかります。十分な休養を取らずに練習を続けると、筋肉や関節の回復が追いつかず、疲労が蓄積して痛みが発生します。

フォームの乱れと身体機能の低下

  • 股関節の硬さ:股関節が硬いと、その分を腰(腰椎)が過剰に動いてカバーする。
  • 体幹の弱さ:体幹が安定していないと、衝撃を吸収できず、腰椎に直接ストレスがかかる。
  • 胸郭(背中の上部)の硬さ:上半身の回旋動作がスムーズにいかないと、腰を無理に捻るフォームになりがち。

つまり、「腰が悪い」のではなく、「体の他の部分の機能不全を腰が代償している」ケースが圧倒的に多いのです。

【症状別】スポーツ選手に多い腰痛の種類

「スポーツ腰痛」と一口に言っても、原因となる疾患は様々です。痛みの出方や年齢によって疑われる病名が異なります。

腰椎分離症(ようついぶんりしょう)

【好発年齢】10代(成長期の小中高生)

【特徴】 成長期のスポーツ選手に最も多い障害の一つです。ジャンプや腰を反らす動作、回旋動作を繰り返すことで、腰椎の後方部分に亀裂が入る「疲労骨折」です。

  • 主な症状: 腰を反らすと痛い、練習中に痛みが強くなる、ベルトのラインあたりに限局した痛み。
  • 注意点: 「ただの腰痛」と放置し、完全に骨折してしまうと治癒が難しくなり、「分離すべり症」へと移行するリスクがあります。早期発見(MRI検査など)なら、コルセット固定と安静で骨癒合が期待できることもある。

腰椎椎間板ヘルニア(ようついついかんばんへるにあ)

【好発年齢】 20代〜40代(全世代のアスリート)

【特徴】 背骨のクッションである椎間板に強い圧力がかかり、髄核(椎間板の中身)が飛び出して神経を圧迫する状態です。前屈動作や中腰姿勢が多いスポーツで発症しやすい傾向があります。

  • 主な症状: 前かがみになると痛い、お尻から足にかけての痺れ(坐骨神経痛)、力が入りにくい。
  • 注意点: 強い痺れがある場合は神経障害の可能性があります。早急に専門医の受診が必要となる。

筋・筋膜性腰痛症(きん・きんまくせいようつうしょう)

【特徴】レントゲンやMRIで骨や神経に異常が見当たらない場合、多くはこれに分類されます。激しい運動により、腰背部の筋肉や筋膜が損傷・炎症を起こしている状態です。いわゆる「ひどい筋肉痛」や「肉離れ」に近い状態です。ギックリ腰とも呼ぶことがありますが、スポーツ現場においてギックリ腰と言われることは何故か少ないです。

  • 主な症状: 筋肉を押すと痛い(圧痛点がある)、動き始めが痛い、特定の動作で筋肉が突っ張る。
  • 対処法: 適切な休養、アイシング(急性期、主に初日のみ)、ストレッチ、マッサージで改善しやすいが、再発もしやすいのが特徴。

椎間関節性腰痛(ついかんかんせつせいようつう)

【特徴】 背骨の後ろ側にある関節(椎間関節)が、腰を反ったり捻ったりする動作で衝突し、炎症を起こすものです。バレーボール、バドミントン、野球のピッチャーなどに多く見られます。椎間関節捻挫と呼ばれることもあります。

  • 主な症状: 腰を反らす・捻ると痛い、腰の骨のすぐ横に痛みがある。

仙腸関節障害(せんちょうかんせつしょうがい)

【特徴】 骨盤にある「仙腸関節」の噛み合わせが悪くなり、痛みが出る状態です。片足に強い衝撃がかかるサッカーや、コンタクトスポーツでバランスを崩した際などに起こります。

  • 主な症状: 腰の下の方(お尻に近い部分)が痛い、仰向けで寝ると痛い、片足立ちで痛む。

その他「坐骨神経痛」についてはこちらで詳しく説明しています。

あなたの痛みはどっち?セルフチェック

痛みの出る動作によって、原因をある程度推測し、対策を変える必要があります。

タイプA:体を「反らす」と痛い(伸展型)

  • 疑われる疾患: 腰椎分離症、椎間関節性腰痛
  • 原因の傾向: 腹筋が弱い、股関節の前側(腸腰筋)が硬い、背中が反りすぎている(反り腰)。
  • 対策: お腹の※1インナーマッスルを鍛える、太ももの前側をストレッチする。無理に反らすストレッチはNGです。

※1インナーマッスルとは四肢(両腕、両足)以外の筋肉のことである。よく言われる4スタンス理論における軸(コア)の考え方ではなく解剖学的に見たインナーマッスルのこと。

タイプB:体を「曲げる」と痛い(屈曲型)

  • 疑われる疾患: 椎間板ヘルニア、筋・筋膜性腰痛
  • 原因の傾向: ももの裏側(ハムストリングス)が硬い、お尻の筋肉が硬い、背中が丸まっている(猫背)。
  • 対策: ハムストリングスとお尻のストレッチを重点的に行う。中腰姿勢を避ける。

スポーツ腰痛の治療とリハビリの基本

痛めた直後と、復帰に向けての時期ではやるべきことが全く異なります。

急性期(痛めた直後〜数日)

激しい痛みがある時は、炎症を抑えることが最優先です。

  1. Rest(安静):痛みの出る動作を中止する。
  2. Icing(冷却):患部が熱を持っている場合は、氷嚢などで15分〜20分冷やす。
  3. 注意:受傷当日にやむなく動かなければならない場合はアイシングを行わない。

慢性期・回復期(痛みが落ち着いてきたら)

安静にしすぎると筋肉が衰え、復帰後に再発するリスクが高まります。例えば腰を痛めている場合でも腕の筋肉、足の筋肉は動かすことができますし、関節の角度を変えない等尺性運動(アイソメトリックトレーニング)であれば行うことができます。

  1. 物理療法・マッサージ:筋肉の緊張をほぐし、血流を良くする。
  2. ストレッチ:股関節や胸椎の柔軟性を取り戻す。
  3. 体幹トレーニング: 腰椎を安定させる筋肉(腹横筋、腹直筋など)を鍛える。
  4. 動作改善:腰に負担のかからないフォームを習得する。

今日からできる!スポーツ腰痛予防ストレッチ&トレーニング

腰痛予防の鍵は「腰そのもの」ではなく、「股関節の柔軟性」と「体幹の安定性」にあります。

ハムストリングス(もも裏)のストレッチ

もも裏が硬いと、前屈動作で骨盤がうまく回転せず、腰だけが曲がってしまいヘルニアのリスクが高まります。

  1. 仰向けになり、片足の裏にタオルをかける。
  2. 膝をできるだけ伸ばしたまま、タオルを手前に引いて足を上げていく。
  3. もも裏が気持ちよく伸びるところで30秒キープ。左右行う。

腸腰筋(股関節の前側)のストレッチ

ここが硬いと「反り腰」になりやすく、分離症のリスクが高まります。

  1. 足を前後に大きく開きます(ランジの姿勢)。
  2. 後ろ足の膝を床につける。
  3. 背筋を伸ばし、骨盤を前に押し出すように体重をかける。
  4. 後ろ足の付け根(股関節の前)が伸びるのを感じて30秒キープ。

胸椎(背中上部)の回旋ストレッチ

体幹が回旋する動作のあるスポーツ(野球、テニス、ゴルフなど)に必須です。

  1. 横向きに寝て、股関節と膝を90度に曲げる。
  2. 両手を前に伸ばして合わせる。
  3. 上側の手を大きく後ろに開き、目線も指先を追うようにして胸を開く。
  4. 腰(膝)が床から浮かないように注意しながら、胸郭だけを捻る。
  5. 左右10回ずつ行う。

ドローイン(体幹部の基礎)

腰を守る天然のコルセットである「腹横筋」を活性化させます。

  1. 仰向けになり膝を立てる。
  2. 息を大きく吸ってお腹を膨らませる。
  3. 息をゆっくり吐きながら、おへそを背骨にくっつけるイメージでお腹を凹ませる。
  4. お腹がペチャンコになった状態をキープしたまま、浅い呼吸を10秒〜30秒続ける。
  5. これを繰り返し、立った状態やプレー中でも意識できるのが理想である。

まとめと当院の考え方

スポーツにおける腰痛は、単なるアクシデントではなく、「体の使い方が間違っている」「ケアが足りていない」という体からの重要なメッセージです。

  • 成長期(10代)の腰痛は、まず「骨折(分離症)」を疑い検査を受ける。
  • 痛み止めで誤魔化さず、原因(股関節の硬さやフォーム)を改善する。
  • 練習と同じくらい、ストレッチやケアに時間を割く。

この3つを徹底することで、腰痛のリスクは大幅に減らすことができます。 もし現在、腰に違和感があるのなら、勇気を持って「休む」「相談する」選択をしてください。その判断が、あなたの将来のパフォーマンスを飛躍させる土台となるはずです。

当院では腰痛の原因となる動きを特定し個人に合わせた指導を行っています。例えばダンサーに対する施術内容はこちらです。回復に合わせた食事の提案、補う為のサプリメントのアドバイス、スタジオの指導者、コーチに対する連絡事項を作成したりなど指導は多岐にわたります。

その中でも一貫していることが「休む時間を最小限に」という考え方です。競技者でいられる時間には限りがあります。その限りある貴重な時間を療養に費やすのはとてももったいないです。なので復帰まで最短ルートを選択できるよう心がけ指導しています。詳しい指導内容は個別にお答えしますので一度ご相談下さい。

東海市、大府市、知多市でスポーツでの腰痛にお悩みの方「ARK接骨院」へお任せください。

執筆者 柔道整復師 古田 幸大 (Plot Gemini 3)

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