【徹底解説】ゴルフ肘の教科書

ゴルフ肘で肘が痛い方向け解説

「スイングのインパクト瞬間に肘の内側がズキッとする」 「ドアノブを回したり、雑巾を絞ったりするだけで痛い」もしあなたがこのような症状に悩まされているなら、それは「ゴルフ肘(内側上顆炎)」かもしれません。

「ゴルフ肘」という名前ですが、ゴルフ以外でも発生することがあります。家事やデスクワーク、年末の大掃除の時期にも増える症状です。放置していると症状が慢性化し「ドアノブを握る」「ものを持ち上げる」などの日常的な動作でも痛みを生じる場合があるのです。

今回はそんなゴルフ肘について【徹底解説】します。

大府市でゴルフ肘で悩む女性ゴルファー
目次

ゴルフ肘(内側上顆炎)とはどのような症状か?

正式名称は「上腕骨内側上顆炎」

一般的に「ゴルフ肘」として認識されていますが、実は医学的には「上腕骨内側上顆炎(ないそくじょうかえん)」と呼ばれています。

手のひらを上に向けたときの肘の内側(小指側)にある骨の盛り上がり付近に微細な組織の損傷や炎症が起きているものです。

「テニス肘」との違い

よく混同されるのが「テニス肘」です。違いは痛む場所です。

東海市でゴルフ肘とテニス肘の肘の痛みの違い
  • ゴルフ肘(内側上顆炎):肘の内側が痛む。(手首を手のひら側に曲げる筋肉の使いすぎ)
  • テニス肘(外側上顆炎):肘の外側が痛む。(手首を手の甲側に反らす筋肉の使いすぎ)

※ただし、ゴルファーであっても肘の外側を痛めるケースはあり、テニスプレイヤーが内側を痛めることもあります。頻度の多さから「ゴルフ肘」「テニス肘」と呼んでいます。テニス肘についての記事でも解説しています。

ゴルフ肘のセルフチェック

「休めば治るかな」「ただの筋肉痛かな?」と放置してしまうのはとても危険です。以下の症状に心当たりがあれば、それはゴルフ肘かもしれません。

典型的な痛みの例

ゴルフをやっていて肘が痛い四大要素
  • スイング時: インパクトの瞬間や、ダフった時に肘の内側に激痛が走る。
  • 握る動作: ゴルフクラブやフライパンなどを握ると痛い。
  • ひねる動作: ドアノブを回す、ペットボトルのキャップを開ける動作が痛い。
  • 引く動作: 重い荷物を持ち上げたり、自分の体を引き寄せようとすると痛む。

圧痛点の確認

肘の内側の骨の出っ張り(内側上顆)を指で押してみてください。そこに鋭い痛みがある場合、炎症が起きているサインです。

なぜ痛くなる?ゴルフ肘の原因

ゴルフ肘は肘そのものが原因でなる場合と「手首と指のオーバーユース」「スイングの技術が未熟」「スイングするための筋力が不足」などの原因が複合されて起こります。

手首を曲げる筋肉(屈筋群)の酷使

肘の内側には、手首を手のひら側に曲げたり、指を握ったりするための筋肉である橈側手根屈筋(とうそくしゅこんくっきん)、円回内筋(えんかいないきん)などが密着し、腱を介して肘の内側に付着しています。この肘の内側に繰り返し引っ張る力が加わる事によって炎症を起こします。

ゴルフにおける「悪いフォーム」と「過度な練習」

特に初心者や、力任せに振ってしまうゴルファーに多く見られます。

  • グリッププレッシャーが強すぎる:遠くまで打球を飛ばそうと力み、クラブを強く握りしめすぎているため、常に前腕の筋肉が緊張状態にある。
  • 手打ち(手首の過度な使用):重心の移動が未熟で、体の回転を使わず、手先だけでボールを叩きに行っている。
  • ダフる(地面を叩く):マッドや地面を叩いた衝撃が、手首から肘へとダイレクトに伝わってしまう。
  • 過度な練習:休息を取らずに何百球も打ち続けるオーバーユース。

加齢による腱の変性

大府市でゴルフの肘の痛みは加齢が原因かもしれない図説

40〜50代以降になると、筋肉や腱の柔軟性が低下し、血流も悪くなります。若い頃と同じようなスイングを行い、同じように負荷をかけると、組織が耐えきれずに損傷しやすくなります。これを「変性」と呼び、治りが遅くなる一因となります。回復力も落ちてくるため症状が遷延します。

ゴルフ肘を早く治すためのセルフケア

ゴルフ肘は「安静」にしていれば収まっていくこと多いですが、段階に応じたケアをすることで症状の回復を早めたり人生を通してプレーを続けることができるようになります。

急性期(痛みが強い時)

痛みの出始めや、熱を持っているように感じるときは無理に動かさない方がいいでしょう。熱を持っているように感じる時は、無理に動かしてはいけません。

  1. 徹底的な安静(Rest):ゴルフの練習はもちろん、手首の動きを制限し動かさない。
  2. アイシング:練習後や痛みが出た直後は、氷嚢などで10〜15分ほど冷やし、炎症と熱感を抑える。
  3. サポーター・バンドの使用:「エルボーバンド」と呼ばれるベルトを、痛む場所より少し手首側(筋肉が太くなっている部分)に巻く。

回復期(痛みが減ってきてから)

痛みが落ち着いてきたら前腕の筋肉を緩め、日常動作を開始する。

【効果的なストレッチ:手首屈筋群伸ばし】

肘の内側につながる筋肉をストレッチします。

  1. 痛い方の腕を前に真っ直ぐ伸ばす(手のひらを上に向ける)。
  2. 反対の手で、痛い方の指先(人差し指〜小指)を持つ。
  3. ゆっくりと指先を自分の方へ反らせていく。
  4. 腕の内側が伸びているのを感じた状態で20〜30秒キープ
  5. これを3セット行う。
    • ※痛みが強く出るときは無理して行わない。入浴中や入浴後の筋肉が温まっているときに行うと効果的。

【図で解説】効果を最大化する!エルボーバンドの正しい巻き方

エルボーバンドを巻く際多くの人が間違いやすいのが、「痛い場所(骨の出っ張り)」の上に直接バンドを巻いてしまうことです。これは誤りです。

正しくは痛みの原因になっている筋肉を圧迫し肘の内側への牽引力(引っ張る力)を分散し、衝撃を遮断することが目的です。

巻く位置の探し方

文字での説明と、イメージ図(テキスト図解)で解説します。

  1. 痛い骨を見つける:肘の内側にある骨の出っ張り(内側上顆=、一番痛い場所)を指で触る。
  2. 指2〜3本分下がる:その骨から、手首の方へ向かって「指2〜3本分」下がった場所を探る。
  3. 筋肉の盛り上がりを確認:その位置で、こぶしをグーパーして、筋肉の動き、盛り上がりを触れる位置、ここがバンドを巻く、圧迫すべきポイント。

【簡易図解:右腕の手のひらを上に向けた状態】

       [ 二の腕 ]
          │
      ( 肘関節 )
          │
  ★【痛い骨】(内側上顆) 
          │ 
          │  ← 🈲 ここには巻かない!
          │
  ▼【ここが巻く位置!】(骨から指2-3本分手首側)
  ▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒  ← バンドのパッドをここに当てる
  ================  (筋肉が一番太くなっている部分)
          │
          │
       [ 前腕 ]
          │
       [ 手首 ]

正しい巻き方のコツ

  • パッドの位置:エルボーバンドには通常、硬めの「パッド」や「クッション」がついていて、このパッドが、前項で述べた「筋肉の盛り上がり部分」にピンポイントで当たるように配置する。
  • 強さの加減:締め付けすぎに注意です。「何もしていない時は少し圧迫感がある程度」で、「こぶしを強く握った時に、バンドが筋肉をしっかり押さえつけている感覚」がある強さが最適。
    • ※指先が痺れたり、色が紫になる場合は強すぎる。すぐに緩めるか外す。

失敗しない!ゴルフ肘エルボーバンドの選び方

ドラッグストアやスポーツ店に行くと種類が多くて迷ってしまいますが、ゴルフ肘用に選ぶべきポイントは明確です。

「パッド付き」のベルト型を選ぶ(最重要)

筒状の布を靴下のようにただ履くような「スリーブタイプ(保温用)」ではなく、マジックテープで締め付ける「ベルトタイプ」を選んでください。 さらに重要なのが、内側に「圧迫パッド」が付いていることです。

  • 理由: 筋肉を点(ポイント)で圧迫する必要があるため、全体を覆うだけの「スリープタイプ」のサポーターでは痛みの軽減効果が薄い。

幅が広すぎないものを選ぶ

幅が広すぎるサポーター、特にパットの幅が広すぎるものは、肘の曲げ伸ばしを制限してしまい、スイングの邪魔になります。力んでしまい痛みが助長する場合もあります。

  • 目安: ゴルフに向いているのは幅2cm〜5cm程度で、ピンポイントで圧迫できるスリムな形状のもの。

素材と耐久性

ゴルフは汗をかきますし、スイング中に擦れることもあります。

  • 素材:夏場でも蒸れにくいメッシュ素材や、吸汗速乾性のある素材。ネオブレンなど。
  • 滑り止め: スイング中にズレてくると気になって集中できません。肌側に滑り止めの加工(シリコンなど)がされているものが良い。

おすすめの定番ブランド例

迷ったら、以下の医療用・スポーツ用サポーターメーカーの製品から「テニス・ゴルフ肘用」を選ぶと失敗が少ないです。

再発させない!ゴルファーのための予防策

痛みが治まっても、同じスイングや習慣を続けていれば必ず再発します。根本的な改善に取り組みましょう。「今のスイングで今の痛みが出た」とよく覚えておきましょう。

グリップを見直す

「小鳥を包むような強さで」と言われるように、グリップは優しく握るのが基本です。 特に右手(右打ちの場合)に力が入りすぎると、肘の内側に負担がかかります。また、グリップがすり減って滑りやすくなっていると、無意識に強く握ってしまうため、グリップ交換も有効な予防策です。

「手打ち」からの脱却

腕の力だけで飛ばそうとせず、体幹と身体の回転(ボディターン)を使ったスイングを習得しましょう。下半身主導でスイングできれば、腕への衝撃は大幅に軽減されます。プロのゴルファーにレッスンを受けてフォームを修正するのも、怪我予防への近道です。

道具(クラブ)を見直す

シャフトが重すぎる、または硬すぎる場合、体への衝撃が強くなります。カーボンシャフトへの変更や、衝撃吸収性の高いグリップの使用を検討してください。

当院の方針

当院では「休む時間を最短に」をコンセプトに施術を行っています。

「痛いからできない」と「違和感があってもできる」では大違いです。まず「違和感があってもできる」状態を獲得を目指します。

その段階から「痛みなくプレーする」段階へと移っていきます。手段としては加圧ベルトを使用したリハビリテーピングでエルボーバンドを作成したり、エルボーバンド自体の選び方も指導しています。

もちろん肘のアライメント不全や肩のアライメント不全の調整も行います。今まで施術を受けられたクライアントの大多数の方が快適な状態へ戻られています。

ゴルフ肘は克服可能な症状です。辛い痛みから脱却し快適にラウンドして行きましょう。

アクセス

  • 東海市役所から車で5分
  • 知多市役所から車で15分
  • 大府市あいち健康の森公園から車で15分

東海市、知多市、大府市でゴルフ肘にお悩みの方「ARK接骨院」へお任せください。

執筆者 柔道整復師 古田 幸大

合わせて読みたい記事はこちら

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次