膝の外側が痛い!東海市で【腸脛靭帯炎(ランナー膝)の教科書】

腸脛靭帯炎(ランナー膝)に苦しみながらもケアを受けながらランニングを続ける男性

「走り始めは大丈夫なのに、数キロ走ると膝の外側が痛くなる」 「階段を降りるとき、膝の外側にズキッと痛みが走る」

ランニングや自転車を楽しむ方にとって、この「膝の外側の痛み」は非常に厄介な問題です。これは通称「ランナー膝」、正式には「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」と呼ばれるスポーツ障害です。

「休めば治る」と思って練習を再開し、また痛くなって休む…この繰り返しに陥っている方は少なくありません。

この記事では、多くのランナーやスポーツ選手を治療してきた柔道整復師が、腸脛靭帯炎の原因、自分でできるセルフチェック、そして早期復帰のためのケア方法までを専門的な視点で徹底解説します。

公園を走っていて膝を押さえて腸脛靭帯炎(ランナー膝)に苦しむ男性
目次

腸脛靭帯炎(ランナー膝)とは?

腸脛靭帯炎は、太ももの外側にある大きな靭帯「腸脛靭帯」が、膝の骨「大腿骨外側上顆(だいたいこつがいそくじょうか)」と擦れ合うことで炎症を起こす症状です。

痛みのメカニズム「ワイパー作用」

膝を曲げ伸ばしするとき、腸脛靭帯は膝の外側の骨の上を前後に移動します。 ランニングではこの動作が何千回も繰り返されます。膝を屈伸するたびに、靭帯と骨が車のワイパーのように擦れ合い、摩擦が生じます。この摩擦が限界を超えたとき、炎症として痛みが現れるのです。

  • 好発種目: マラソン、バスケットボール、自転車競技、登山
  • 痛む場所: 膝の外側(ポコッと出っ張った骨の周辺)
腸脛靭帯炎の炎症場所の詳しい図解

なぜ私だけ?腸脛靭帯炎になる3つの原因

同じ距離を走っていても、なる人とならない人がいます。その違いは「構造」と「環境」にあります。

オーバーユース(使いすぎ)

最も単純かつ最大の原因です。月間走行距離が急激に増えたり、休養不足のまま練習を続けたりすることで発症します。特に下り坂の走行は膝への負担が平地の数倍になるため注意が必要です。

身体の構造(アライメント)

以下のような特徴がある方は、構造的に腸脛靭帯が骨と擦れやすくなっています。

  • O脚(内反膝): 脚が外側に湾曲しているため、外側の靭帯が常に突っ張っている。
  • 回内足(オーバープロネーション): 着地した足が内側に倒れ込む癖がある。

筋力不足とフォーム

特に重要なのが「お尻の筋肉(中殿筋)」の弱さです。 中殿筋が弱いと、着地の瞬間に骨盤を支えきれず、身体が傾きます。するとバランスを取ろうとして膝が内側に入り(ニーイン)、外側の腸脛靭帯が強く引き伸ばされてしまうのです。

これってランナー膝?30秒セルフチェック

整形外科に行く前に、自分で確認できる「グラスピングテスト」という徒手検査法を紹介します。

  1. 椅子に座り、膝を90度に曲げます。
  2. 膝の外側の出っ張った骨(大腿骨外側上顆)の指1〜2本分上を、親指で強めに押さえます。
  3. 親指で押さえたまま、膝をゆっくり伸ばしていきます。
  4. 膝の角度が30度くらいになった時、押さえている部分に痛みが走れば陽性(腸脛靭帯炎の疑い高)です。

柔道整復師が教える!治療とリハビリのステップ

「痛いから走らない」だけでは、走り出した時にまた痛くなります。原因である「靭帯の硬さ」を取り除く必要があります。

炎症を抑える(急性期)

痛みが強い時期は、無理にストレッチをしてはいけません。

  • アイシング: 練習後、患部を氷嚢で15分程度冷やします。
  • 圧迫: サポーターなどで物理的に摩擦を減らします。

柔軟性の獲得(回復期)

痛みが引いてきたら、硬くなった腸脛靭帯とお尻の筋肉を緩めます。

腸脛靭帯のストレッチ

  1. 立った状態で、痛い方の足を後ろにクロスさせます。
  2. 身体を痛くない方(前足側)へ倒します。
  3. 腰から太ももの外側が伸びているのを感じながら30秒キープします。

フォームローラー(筋膜リリース)

太ももの外側は非常に硬く、手でのマッサージでは深部まで届きにくいです。フォームローラーの上に横向きに乗り、太ももの外側をコロコロと転がすことで、強力に癒着を剥がすことができます(※激痛を伴う場合がありますが効果的です)。
自分で行うケア、筋膜リリースについてはこちらで詳しく解説しています。

再発を防ぐための予防策

シューズの見直し

靴底の外側ばかりすり減っていませんか? クッション性が低下したシューズや、自分の足に合っていないシューズは、着地の衝撃を膝へダイレクトに伝えてしまいます。

走行場所の工夫

道路は水はけを良くするために、端が低くなっています(カマボコ状)。常に道の端(傾斜のある場所)を同じ方向で走っていると、片方の足だけ長さが変わるような状態になり、膝への負担が偏ります。コースを変えたり、平坦な場所を選んだりしましょう。

腸脛靭帯炎の人が履き片べりしたランニングシューズ

よくある質問

ここでは、患者様からよくいただく質問にお答えします。

Q. 痛みがあっても走っていいですか?

A. 基本的には「痛みが出る距離の手前」で止めるのが鉄則です。例えば5kmで痛くなるなら、3kmで止めてウォーキングに切り替えてください。痛みを我慢して走り続けると、靭帯が変性・肥厚し、手術が必要になることもあります。

Q. オスグッド病とは違うのですか?

A. 違います。オスグッド病は「膝のお皿の下」が痛くなる成長期の症状ですが、腸脛靭帯炎は「膝の外側」が痛くなります。痛む場所が明確に異なります。 (参考:成長期のオスグッド…諦めてない?【オスグッドの教科書】)

Q. サポーターは効果がありますか?

A. 効果がないわけではありませんが、当院ではテーピングを強く推奨しています。
サポーターは着脱が簡単ですが、形が決まっているため微調整ができません。一方でテーピングは、「その日の筋肉の張り具合」や「痛みの出る動き」に合わせて、締め付けの強さや貼る方向を自由自在に調整できるからです。
最短でパフォーマンスを戻したいのであれば、その日のコンディションに合わせたオーダーメイドの固定ができるテーピングがベストです。

まとめと当院の見解

腸脛靭帯炎は、真面目に練習するランナーほどなりやすい症状です。

  1. 膝の外側が痛い時は無理せず休む(アイシング)。
  2. 太もも外側のストレッチと、お尻(中殿筋)の強化を行う。
  3. シューズやフォームを見直す。

「いつか治る」と放置せず、早めのケアで快適なランニングライフを取り戻しましょう。 当院では、痛みを取るだけでなく、ランニングフォームのチェックや、あなたの足に合ったシューズのアドバイスも行っています。

もし、セルフケアでも痛みが引かない場合は、お早めにご相談ください。
【アクセス】

  • 東海市役所から車で5分
  • 知多市役所から車で15分
  • 大府市あいち健康の森公園から車で15分

東海市、知多市、大府市で腸脛靭帯炎(ランナー膝)にお悩みの方は「ARK接骨院」へお任せください。

執筆者 柔道整復師 古田 幸大

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