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「ブロックの着地で相手の足を踏み、足首を捻った」
「ジャンプを繰り返すと膝のお皿の下が痛い」
「レシーブやブロックで突き指をした」
「スパイクやサーブを打つと肩・腰が痛い」
バレーボールは、ジャンプ・着地・切り返し・スパイク・ブロック・レシーブを短い時間の中で何度も繰り返す競技です。ネット際では自分以外の選手と近い位置で着地し、上半身では高速のオーバーヘッド動作を反復するため、足首・膝・手指・肩・腰まで幅広い部位に怪我が起こります。
愛知県東海市のARK接骨院では、小学生・中学生・高校生・大学生・社会人まで、バレーボール選手のスポーツ外傷やスポーツ障害、競技復帰のためのコンディショニングに対応してきました。
この記事では、柔道整復師・スポーツトレーナーの視点から、バレーボールで特に重要な怪我をランキングTOP5として紹介します。怪我の名前だけでなく、なぜバレーで起こりやすいのか、成長期に注意したいポイント、競技復帰(Return to Play)まで詳しく解説します。

※このランキングは全国的な疫学調査による厳密な発生頻度順位ではなく、ARK接骨院での臨床経験とバレーボールの競技特性をもとに、遭遇しやすさと競技への影響を踏まえてまとめたものです。

バレーボールでは、スパイク、ブロック、ジャンプサーブなどでジャンプと着地を繰り返します。跳ぶときには大きな力を地面へ伝え、着地ではその力を足首・膝・股関節・体幹で受け止めなければなりません。疲労によって着地姿勢が崩れたり、足関節や股関節の可動域が不足したりすると、一部の関節や腱へ負担が集中しやすくなります。
ブロックやスパイクでは、ネット際に複数の選手が集まります。自分ではきれいに着地する準備をしていても、相手や味方の足の上へ着地すると足首が急激に内側へひねられます。バレーボールの足関節捻挫に特徴的な受傷場面です。
強いスパイクは肩だけで打つものではありません。助走から踏み切り、空中で体幹を伸展・回旋させ、肩甲骨・肩・肘・手首へ力を伝えます。この運動連鎖(キネティックチェーン)のどこかに可動域制限や筋力低下があると、肩や腰が不足分を代償し、同じ場所へ繰り返し負担が加わることがあります。
小学生・中学生では骨や軟骨が成長途中です。膝ではオスグッドやSLJ症候群、腰では腰椎分離症など、成長期だからこそ注意したい障害があります。「成長痛だから仕方ない」「練習をしていれば痛いのは普通」と片づけず、痛む場所や動作、腫れ、可動域などを確認することが重要です。
バレーボールで特に遭遇しやすい外傷が足関節捻挫です。ブロックやスパイクの着地で他の選手の足を踏み、足首が急激に内反して受傷するケースが代表的です。守備の切り返しやジャンプサーブの着地でも起こります。

足関節捻挫では前距腓靱帯など外側の靱帯を損傷することが多く、腫れや内出血、圧痛、関節の不安定性がみられる場合があります。捻挫と思っていても骨折や骨端線損傷などが隠れていることがあるため、強い腫れ、骨の圧痛、荷重困難などがある場合には医療機関で画像評価が必要になることがあります。
痛みが消えてすぐ練習へ戻り、背屈可動域や片脚での安定性、着地動作が戻っていないと再受傷につながります。捻挫を繰り返すと慢性足関節不安定症につながり、ジャンプや切り返しのたびに「抜ける感じ」「怖さ」が残ることもあります。
ARK接骨院では腫れ・圧痛・可動域・不安定性を確認し、必要な保護を行いながら、片脚スクワット、ジャンプ、着地、サイドステップなどバレーボールに必要な動作まで段階的に確認します。テーピングも損傷部位を守りながら競技に必要な可動域を残すことを重視します。
ジャンプ競技であるバレーボールでは膝への負担も大きく、繰り返しジャンプする選手にみられるジャンパー膝(膝蓋腱障害)は代表的なスポーツ障害です。踏み切りだけでなく、着地時に身体を減速させる際にも大腿四頭筋や膝蓋腱へ大きな負荷が加わります。

練習量が急に増えた、床が変わった、ジャンプ回数が増えたといった負荷の変化だけでなく、足関節の背屈制限や股関節機能の低下によって膝が衝撃を受け止めすぎている場合もあります。膝蓋腱だけに施術をしても、ジャンプや着地を作る身体全体の問題が残れば症状を繰り返すことがあります。
成長期の選手では、膝蓋腱の付着部に負担が集中するオスグッド・シュラッター病やSLJ症候群もみられます。ジャンプやダッシュ、深い膝曲げで痛みが出る場合には、練習量、成長段階、足首・股関節の動きまで含めて確認します。
レシーブで床へ膝を打ちつける、着地で膝が内側へ崩れる、方向転換で足が固定されたまま身体が回るといった場面では、膝蓋骨の亜脱臼や靱帯損傷などの急性外傷も起こります。強い腫れ、膝崩れ、伸ばせない、ロッキングなどがある場合には、競技継続より適切な評価を優先します。
バレーボールではブロック、レシーブ、トスなど、ボールが指先へ直接当たる場面が多くあります。そのため「突き指」は非常に身近な怪我ですが、突き指という一つの病気があるわけではありません。

同じ「突き指」でも傷ついている組織は異なります。見た目の腫れが小さくても骨折していることがあり、変形がある、関節を自力で曲げ伸ばしできない、骨に強い圧痛がある場合には画像検査が必要になることがあります。
突き指をしたら引っ張るという昔ながらの対処は、損傷の種類が分からない状態では適切とは限りません。骨折や脱臼、腱損傷がある場合には状態を悪化させる可能性があります。まずどの関節のどの組織が傷んでいるのかを確認することが大切です。
競技復帰では指の可動域と痛みだけでなく、実際にボールへ触れたときの不安やポジションも考えます。必要に応じてテーピングを使用しながら、プレーに必要な動きを残します。
▶ バレーボールの突き指・骨折・靱帯損傷の見分け方を詳しく見る
スパイカーやサーブを多く打つ選手では肩の痛みにも注意が必要です。バレーボールではボールを頭上から高速で打つ動作を何度も繰り返すため、肩関節や腱板、上腕二頭筋長頭腱などへ負担が加わります。インピンジメント症候群、腱板障害、上腕二頭筋長頭腱周辺の障害、肩関節不安定症などが含まれます。
スパイクでは、助走と踏み切りで得た力を体幹の伸展・回旋、肩甲骨の動き、肩関節の回旋へ伝えます。胸椎が回らない、肩甲骨が動かない、股関節が十分に使えない場合、その不足分を肩関節だけで作ろうとして負担が集中することがあります。
ARK接骨院では肩の圧痛や可動域だけでなく、肩甲骨・胸椎・体幹・股関節まで確認します。復帰時には軽いスパイクからジャンプを伴う強打、サーブ、連続プレーへ段階的に負荷を戻し、練習後や翌日に症状が増えていないかまで確認します。
バレーボールでは腰の怪我も少なくありません。特にスパイクやジャンプサーブでは、空中で身体を反らせながら回旋し、その後に一気に体幹を前へ振り込みます。この伸展と回旋の反復は腰椎へ負担を加えます。
腰椎分離症は腰椎後方へ繰り返しストレスが加わることで起こる疲労骨折です。「練習後だけ痛い」「反ると痛い」「休むと楽になる」といった比較的軽い症状から始まることもあります。成長期の選手で腰を反らす・ひねる動作の痛みが続く場合には、必要に応じて医療機関で画像評価を受け、病期を確認することが重要です。
スパイクに必要な大きな回旋を腰椎だけで作るわけではありません。胸椎と股関節が十分に動くことで全身へ負荷を分散できます。胸椎や股関節が硬い選手では腰が過剰に動いていることがあるため、患部だけでなく全身の動きを確認します。
骨癒合を目指す時期など競技制限が必要な場合には、その制限を守りながら腰へ負担をかけない下半身や体幹のトレーニングを行います。すべての活動を止めるのではなく、損傷組織を守りながら現在できることを残し、段階的な競技復帰につなげます。
同じバレーボールでも、ポジションによって繰り返す動作と身体への負担は異なります。怪我を考えるときには「バレー選手だから同じ」とまとめず、どのポジションで、どの動作を、どれだけ繰り返しているかまで確認することが重要です。
▶ バレーボールで起こる怪我をポジション別・部位別に詳しく見る
日常生活で歩ける、肩を上げられる、指を曲げられる。この状態まで回復しても、バレーボールの試合へ戻れるとは限りません。
バレーでは、連続ジャンプ、片脚着地、サイドステップ、ブロック、スパイク、レシーブなどを疲労した状態でも繰り返します。競技復帰では痛みの有無だけでなく、必要な可動域や筋力、瞬発力、着地の安定性、実際の競技動作、そして翌日に症状が悪化していないかまで段階的に確認します。
ARK接骨院では、治療ベッドの上で痛みがなくなることだけをゴールにはしません。再び思い切り跳び、打ち、拾い、試合でプレーできる状態へ戻すことを競技復帰(Return to Play)の目標として考えています。
ARK接骨院では、怪我をしたからといって「とりあえずすべて休む」とは考えません。骨折や重度の靱帯損傷、成長期の疲労骨折など、競技制限が必要な状態では患部を適切に保護します。そのうえで、医療機関からの制限や組織の回復段階を守りながら、患部へ負担をかけない運動や身体機能の改善を進めます。
足首の捻挫、打撲、肉離れなどでは、受傷直後から何でも強く動かすわけではありません。状態を評価して必要な保護や圧迫を行い、回復段階に応じて負荷を戻します。急性外傷に対する考え方としてPEACE & LOVEも参考にしながら対応します。

状態に応じてディープティシューマッサージ、フロッシング、加圧リハビリなどを用いながら、可動域や筋力の維持・再獲得を進めます。必要な場合にはスポーツテーピングを使用し、損傷部位を守りながら競技に必要な動きをできるだけ残します。
最後はジャンプ、着地、切り返し、ブロック、スパイク、サーブ、レシーブなど、実際のプレーで要求される動作まで確認します。ポジション、試合日程、練習量も考慮しながら、段階的に競技負荷を戻していきます。
A. テーピングだけで出場可否を判断することはできません。腫れ、圧痛、不安定性、荷重、ジャンプ、着地、切り返しなどを確認する必要があります。骨折や重度の靱帯損傷が疑われる場合には競技より医療機関での評価を優先します。
A. 症状や負荷量によって対応は変わります。ジャンプ量や強度を調整しながら取り組める場合もありますが、痛みを無視して同じ負荷を続ければ悪化することがあります。膝だけでなく足首・股関節の機能、着地動作、練習量を含めて負荷を設定することが重要です。
A. 自己判断で引っ張ることはおすすめできません。突き指には靱帯損傷、掌側板損傷、骨折、脱臼、腱損傷などさまざまな状態が含まれます。まず怪我の種類を確認し、それぞれに適した処置を選択します。
A. 「打てる」という事実だけでは競技継続の判断はできません。肩の可動域や筋力、肩甲骨・胸椎の動き、打った後や翌日の症状などを確認します。痛みをかばってフォームが変化している場合には、肘や腰など別の部位へ負担が移ることもあります。
A. 腰を反らしたときの痛みだけで腰椎分離症と断定することはできません。ただし成長期のスポーツ選手で伸展・回旋時痛が続く場合には、疲労骨折を含めた評価が必要です。症状が続く場合には医療機関での画像評価も検討します。
バレーボールで特に重要な怪我として、足関節捻挫、膝の怪我、突き指、肩の怪我、腰の怪我を紹介しました。
一見すると別々の怪我ですが、ジャンプと着地、切り返し、体幹の回旋、肩甲骨や股関節の動きなど、バレーボール特有の競技動作が関係しています。患部だけを見るのではなく、怪我が起きた動作と全身の運動連鎖を確認することが再発予防と競技復帰には重要です。
ARK接骨院では、必要な競技制限を守りながら現在できる活動を残し、再びジャンプ・スパイク・ブロック・レシーブを行える状態へ段階的に戻すことを目指します。東海市・大府市・知多市周辺で、バレーボールによる足首・膝・指・肩・腰の怪我にお悩みの選手はご相談ください。
執筆者:柔道整復師 ARK接骨院代表 古田 幸大
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