- Blog記事一覧 -起立性調節障害のポイント
みなさんは起立性調節障害という症状を聞いたことはありでしょうか?耳にしたことがない方も多いかもしれません。耳馴染みがない症状ですが悩んでいる人が多い症状であります。
大人で起こるというよりも小学生、中学生に多い症状とされています。起立性調節障害というのは、自律神経失調症の一種です。症状が確立するまでは単に生活リズムの乱れや、食事を抜く、過度な運動などが原因とされていましたが、今では研究が進み自律神経の問題であったことがわかってきています。
自覚のある症状としては朝起きれない、起きてすぐ歩けない、やる気が出ない、学校へ行けない、朝食を食べることができないなどが挙げられ、それらの症状は脳の血流が少なくそれによる思考力の低下や判断力がにぶくなることによって引き起こされます。
年齢と性差ですが、日本人の場合、成人ではほとんど起こることはなく、10〜15歳の女子に多く起こります。ある研究によると小学生では5%程度、中学生では10%程度の子供にみられる症状だとも言われています。成人では夜勤勤務を初めて行う社会人に起こることがあります。
細かい原因としては自律神経の乱れが挙げれれます。自律神経とは活発的な行動をする時に優位に働く交感神経と、夜や寝る時間、リラックスしている時に優位になる副交感神経に分かれています。
この起立性調節障害とは交感神経が優位にならないといけない起床時に副交感神経が優位になってしまう事によって、本来起きて活発に活動するはずなのに自律神経は「起きなくていい」という指令を身体に送ってしまうものなのです。
これは夜間にも起こることであり、本来寝なければならない夜間に活発に行動するための交感神経が優位になってしまい寝付けないなどの症状が起きてきます。寝れたとしても寝付きが極端に浅かったり、日中にスッキリ眠気が覚めず活動に制限されてしまうことがあります。
また、副交感神経優位の時間が長くなる傾向にあるため、喘息や気管支のアレルギーに繋がるといった報告もあります。
対処の方法ですが、薬を使用する方法と、薬を使用しない方法があります。
薬を使用する場合、血管収縮を改善する薬(エフェドリンなど)の薬、血流量を増加させる薬(エリスロポエチンなど)やを飲む方法があります。ただ体質にも左右されるため、漢方やビタミン剤が勧めれる場合もあります。
次に薬を使用しない場合ですが、こちらは整体により身体の筋肉、関節を整え、自律神経が正常に働くための土台を作ってあげることです。軽度の症状の場合はこちらで改善していくことも多くあります。必要によってはサプリメントの相談やサポートも行います。
この症状は大人から見てみると「サボってる」「気持ち次第」だと判断されることが多く、一昔前までは「なまけ病」と言われてしまっていた過去もあります。
苦しんでいるお子さんが多い症状です。思い当たることがあれば気づいてあげてください。「もしかして?」と思ったらご相談ください。